歯列矯正の治療が必要な歯並びについて、それぞれの症状の原因や矯正方法をまとめています。
単に歯並びが悪いといっても、その症状はさまざまです。また、同じ症状であっても治療方法も人によって異なります。ここでは、よくある噛み合わせのトラブルについて、原因や矯正方法を解説しています。ご自身やお子様の歯並びのタイプについて、勉強してみる機会になれば幸いです。
噛み合わせのトラブルは、上顎の前歯の一部ないしは前歯全体が飛び出してしまっている出っ歯、犬歯(糸切り歯)が歯茎の上の方から生えてくる八重歯、下の歯が上の歯よりも前に出てしまう受け口、歯と歯の間に隙間が空いてしまうすきっ歯、歯が綺麗な列にならずデコボコする乱杭歯の5つのタイプに分けられます。
それぞれ原因となる要素には、生活習慣や癖が関係している一方、遺伝的要素が強い症状もあります。癖や生活習慣で予防できる点は予防し、遺伝的要素によって起こってしまうことに関しては、専門家の意見を聞くことが重要です。
ご自身やお子さんのお口の中をよく見て、それぞれの症状に合った治療を受けることが、綺麗な歯並びを手に入れる近道と言えます。
上で挙げた5タイプ以外にも、噛み合わせのトラブルと言われるものがあります。
たとえば、奥歯をしっかり噛み締めても前歯が空いてしまう開咬、噛み合わせが深くなってしまう過蓋咬合(かがいこうごう)、上下それぞれの奥歯が横にずれた状態で噛み合わさる交差咬合などが挙げられます。
これらの症状も生活習慣や乳幼児期の癖によって起こると考えられています。なってしまっている場合は早めに、専門家に相談することをおすすめします。
出っ歯とは上顎の前歯の先が出ていたり、前歯全体が出ている状態のことを言い、上顎が大きい、歯だけが出ているなどいくつかのタイプがあります。
出っ歯になる原因は遺伝もありますが、悪い癖による場合も少なくありません。
舌で歯を押す癖のある舌癖や、指しゃぶりなど歯に不自然な力を加える習慣などがそれに当たります。
出っ歯の矯正方法には、一般的に知られているワイヤー矯正の他、裏側矯正、軽度の出っ歯用のマウスピースなどがあります。
また舌癖を治すトレーニングによって出っ歯を予防することも可能です。
八重歯は欧米では縁起の悪い歯と捉えている国も多く、国際的な仕事に関わっている人には早急な治療をお勧めします。
また八重歯は歯と顎のアンバランスによって発生することが多く、程度が過ぎると歯を失うリスクも増えてしまうため甘く見てはいけません。
八重歯を治療する方法としてはワイヤー矯正の他、ブラケットを歯の内側に装着する裏側矯正、軽度の八重歯向けのマウスピース矯正があります。
受け口とは反対咬合とも呼ばれ、下顎の方が上顎よりも前に出てしまっている状態を言います。
受け口の原因は遺伝の他、口呼吸など幼少期の癖が関与する場合もありますが、いずれにしても成長期までに治さなければ顔の形も歪んでしまうため早急に対処すべきです。
早めに対処すれば最近ではほとんどの場合、受け口は歯列矯正のみで治すことが可能になり、14歳前後であればワイヤー矯正、裏側矯正などで治療することができます。
4歳から7歳くらいであればマウスピース矯正での治療が可能です。
すきっ歯は、歯と歯の間(特に前歯)に隙間ができている状態のことを言います。
すきっ歯の原因の多くは顎と歯の大きさのアンバランス、生まれつき生えてこない歯がある場合、顎の中に歯が埋まってしまっている場合のいずれかです。
また唇をかむ癖などもすきっ歯になりやすく注意が必要です。
すきっ歯の治療法にはワイヤー矯正、裏側矯正、マウスピース矯正などがあり、セラミックの被せ物で隙間を埋める「セラミッククラウン」、歯を削って薄いセラミックを貼り付ける「ラミネートベニヤ」という方法もあります。
乱杭歯は顎に対して歯が大きすぎるために、並び切れずにガタガタに生えてしまった状態のことを言い、一般的に歯並びが悪いと言われる人に多く見られます。
遺伝が原因の場合もありますが、幼少期に硬いものを食べず、噛む力が弱くて顎が正常に成長しなかった場合などにも乱杭歯になることがあります。
歯が標準を超える大きさの場合は永久歯でも抜歯が必要になります。
乱杭歯を治療するにはワイヤー矯正や舌側矯正の他、拡大床と言われるプレート型の装置をつける方法もあります。
大人になってから歯列矯正をする場合、職場や学校に矯正していると知られたくない場合もあるでしょう。
そんな時にお勧めの目立たない矯正器具をご紹介します。
1つ目は矯正用のワイヤーを白や透明など目立たない色にする審美ブラケットです。非金属のためアレルギーのある方にもお勧めです。
2つ目は舌側矯正で、歯の裏側に矯正器具を装着するので表からは全く見えませんが、治療期間が長くなりがちというデメリットもあります。
3つ目はマウスピース矯正で、取り外しができるので職場で外して帰宅後に付けるといった自由が利くのがメリットです。
顎関節症とは顎に痛みを感じたり、口が十分に開かないといった症状のことで、噛み合わせの悪さなどによって発症するものです。
これは手術をする以外にも矯正治療によって治ることもあります。
矯正治療は顎関節症を治す手段である一方で、矯正治療をしたが故に顎関節症になってしまう危険性もあるため、症状に応じて長期的な視野で治療計画を立てなければなりません。
高度な治療が必要となるため、矯正治療と顎関節症、両方の専門知識を持つ医師の元で治療を受けることをお勧めします。
子供は歯科に対して苦手意識や恐怖心を持ってしまうことが多々あります。
それに加えて矯正治療は高額で高度な技術を要するため、子供の矯正治療には慎重な歯科医院選びが大切です。
まず第一に、子供の不安を取り除くコミュニケーションが上手いクリニックを選びましょう。先生やスタッフの接遇の上手さ、待合室の雰囲気などを、口コミを参考に確認しましょう。
第二に施術前後のフォローが十分か否かがポイントです。第三は予防歯科への対応です。歯磨き指導などもしてくれる所の方が安心です。
就職活動や婚活、結婚式前に急いで歯並びを整えたい方のために、短期間で可能な歯科矯正の方法をお教えします。
一般的な歯科矯正は2、3年を要しますが、最も早いのはインプラント矯正で、早ければ約1年で見た目の変化が期待できます。
インプラントは人工歯根を歯茎に埋め込み、マルチブラケット装置で歯並びを整える方法で、インプラントは矯正が終われば取り外します。
痛みを伴うのではと心配する人もいるかもしれませんが、麻酔注射や表面麻酔を行うためほとんど痛みは感じません。
また通常の矯正よりも強い圧力で歯列を整えるため、短期間で効果が期待できます。
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※参照元:群馬県総務部統計課「群馬県の人口と世帯」https://toukei.pref.gunma.jp/kokusei/data/27kakuhou_gunma.pdf[PDF]