歯にワイヤーやマウスピースなどの矯正器具を装着し、長時間力を加えることでかみ合わせの正しい位置へ歯を動かすことを矯正治療と言います。歯並びが悪いことで、食事の時に噛み合わせが悪かったり、見た目を気にされていたりする方が多く矯正治療を受けられています。
かみ合わせが良くなることで食事のストレスが激減し、毎日の食生活がより楽しくなります。また。歯並びが悪いことで気になってしまい、笑顔になれなかった方も、臆することなく笑顔になれます。特に見られる職業の方は歯並びを矯正することで顔の印象が大きく変わりますね。
また歯のケアがぐんと楽になり虫歯や歯周病のリスクが下がります。歯並びが悪いとブラッシングが届かない場所がありますが、矯正治療によって歯並びがかなりフラットになりますので、ケアが行き届きやすくなります。
お口の健康は歯だけではなく全身にも影響します。歯周病は現在成人病の1つとなっていますが、症状がどんどん進行していくと糖尿病や細菌性心内膜炎など、口内の様々なバイ菌が原因となって他の病気を引き起こすことがあります。
実はこうした歯の健康から健康寿命を伸ばす政府の取り組みの一環に、8020運動というものがあります。80歳の時に20本歯が残ると健康でいられるというものです。残念ながら、現状の統計データでは60歳で歯を平均10本程度失うとされており、始め28本の歯を持っているとすると60歳には18本になってしまいます。これでは8020運動で求められている健康目標を達成することができず、病気のリスクが高まります。
半年から長い方で3年程度が治療期間になります。もし、海外出張や長期滞在などがある場合であれば、1〜2ヶ月程度であればおやすみの期間という形も作れます。通常はワイヤーやマウスピース矯正の治療経過や器具を調整するため1〜2ヶ月に1回程度は定期的に医院へ通っていただくことになるのですが、少し間が空いてしまう場合は事前に歯科医へ伝えて頂ければ対応することができます。
マウスピースを用いた新しい矯正方法です。以前は歯の表側にブラケットという金属を装着し、ワイヤーを使って矯正するワイヤー矯正が主流でしたが、最近ではマウスピース矯正を希望される患者さんも増えています。マウスピース矯正では食事の時と歯磨きの時以外、マウスピースを装着し続けていただきます。
目標となる綺麗な歯並びに向かうよう、少しずつ動きを調整されたマウスピースを1週間ごとに取り替えて使うことで、徐々に整った歯並びへ仕上げていきます。
以前からワイヤー矯正はワイヤーが刺さって痛みがあったり、矯正していることが周りにバレやすいといったデメリットがありました。これが透明のマウスピースを使うことで痛みが軽減され、周りにもバレにくいというメリットがあります。一方でマウスピース矯正には治療費が材料費等で10万円ほど高価になるというデメリットもあります。矯正する歯並びの状態によってはマウスピースではなくワイヤー矯正の方が適している場合もありますので、カウンセリング時に歯科医へ相談してみてください。
子供の矯正治療と大人の矯正治療は進め方が大きく違います。まず子供の矯正ですが、子供はまだ歯が育っていく土台(最終的に歯を支えるための骨や筋肉)というものがまだ未発達の状態です。ですので、歯を動かすというよりは正しい土台を作るための基礎づくりをすることになります。
歯並びは顎や口元の骨格に大きく影響を受けます。話をするとよく驚かれますが、実はそうした骨や筋肉の成長に関して遺伝は殆ど関係がありません。骨や筋肉の元々の形よりも、どちらかというと、変な歯並びを作ってしまうような噛み癖や筋肉の動かし方の方が問題だったりします。ですので、矯正としてこうしたクセを直しながらベロを含む顎、口元が正しい方向へ成長するよう訓練していくイメージです。
一般的には子供から矯正治療を始めた方が良いと言われています。大人になってから矯正治療を始めると、ある程度顎の骨も筋肉も成長しているため、歯並びを整える前に65%の方が今ある永久歯を1本から数本抜く必要があります。
子供から矯正治療を始めると、歯並びが悪くなる根本原因からアプローチができるため、こうした永久歯を抜かなくても理想的な上下の歯の噛み合わせを作りやすくなります。一方で子供の矯正治療は歯の生え変わりがありますので、治療期間が5〜6年とかなり長期間に及びます。およそ6〜7歳くらいから矯正は始めることができます。歯科医の先生によって始める最適なタイミングは異なると思いますので、きちんと相談してくださいね。
もちろん大人からでも矯正をすることで歯の寿命を伸ばすことができたり、被せ物が長持ちしたり、理想的な治療のペースで短期間で進めることも可能です。いずれ矯正が必要になる可能性がある方はお早めに矯正治療も検討されたら良いでしょう。
私の医院で矯正治療を希望される方は女性の方が多いです。特に20〜30代女性で、最近は40〜50代の女性も増えてきました。以前はワイヤー矯正しかありませんでしたが、ワイヤーを使わないマウスピース矯正の認知度が広まっていることもあり、矯正治療を希望される患者さんの母数自体は増えています。
通いやすいこと、また実際にカウンセリングを受けて直接歯科医から話しを聞くのが一番良いのではと思います。長期間にかかる治療で治療費も高額になりやすいため、治療に入る前に気になったら何度でも相談するようにしましょう。
矯正治療のゴールは1つではありません。矯正治療のゴールは患者さん自体のライフスタイルや、モチベーションなど様々な要素が関係して十人十色様々です。きちんと患者さんの話を聞き、治療方法、治療計画、治療費用、アフターケアなどが最適だと思える形で提案してくださる歯科医を選ぶようにしましょう。
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※参照元:群馬県総務部統計課「群馬県の人口と世帯」https://toukei.pref.gunma.jp/kokusei/data/27kakuhou_gunma.pdf[PDF]